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(1) 仕事の方法の改善と仕事の効率の改善
生産性向上させる視点は2つあります。第1は、仕事の方法を改善することです。改善には様々な方法があります。建設業、製造業、卸売業、小売業、運送業、医療・介護、事務所、営業職などの業種・職種によって、具体的な方法は異なります。 しかし、基本的な考え方は同じです。ロスを測定し、そのロスをなくなるように仕事の仕方を改善するということになります。 第2は、仕事の効率を改善することです。仕事の効率を改善するということを、標準時間を用いて説明すると、図4のようになります。 標準時間を分解すると、まず、基本時間と余裕時間に分けられます。余裕時間とは、トイレ、汗拭き、疲労回復のための時間で、仕事にとっては、ムダではありますが、削減できないものも含まれます。 基本時間は、主作業と準備・後始末作業に分けられます。準備・後始末作業も完全にはなくせませんが、その簡単化、迅速化を検討することができます。 さらに、主作業は、主体作業(付加価値を生み出す作業)と付帯作業(付加価値を生み出さない作業)に分けられます。 仕事の効率を改善するということは、主体作業時間比率を増加させ、付帯作業時間比率と準備・後始末作業時間比率を低下させるということです。
(2) 生産性を革新する体系
生産性向上させる視点は、「仕事の方法の改善」と「仕事の効率の改善」という2つあります。生産性を革新させる方法を体系的に示すと、図5のようになります。 この体系は、建設業、製造業、卸売業、小売業、飲食店、ホテル、運送業、医療・介護、事務所、営業職などの、どのような業種・職種にも適用できます。
仕事の方法の改善には、設備投資による省力化や機械のスピードアップなどの技術的改善と、機械の持台数の改善、動作・作業の改善が中心でした。言い換えると、これらは、「標準作業方法」の改善でした。 しかし、標準作業方法が定められても、その標準作業方法どおりに、実際の生産が行なわれるとは限らないのです。たとえ、標準作業方法が守られていても、標準と実績との間には、必ず、喰い違いが発生します。 それはなぜかというと、生産性が、仕事の方法の良し悪しとは別に、実施面の良し悪し、すなわち、「仕事の効率」の良し悪しによって変わるからです。 これまで、仕事の効率の向上活動が忘れられていました。ところが、この仕事の効率のロスは非常に大きく、これを無くすことで、いますぐにでも、50%〜200%生産性を高めることができるということが、多くの企業の経験によってわかってきました。
(3) 総合能率の改善
生産性は、上で述べたように、作業方法と仕事の効率によって決定されます。仕事の効率の良し悪しを測定する指標に「総合能率」と呼ばれるものがあります。 図6に示すように、就業工数(就業時間)のすべてが、付加価値を生み出す作業になるわけではありません。どんなに、効率よく仕事をしたとしても、「管理者の責任によるロス工数」と「作業者の責任によるロス工数」が発生します。
標準作業方法をキチンと守って、一人前の作業者が、標準の速さで作業をする時の時間を「標準時間」と呼びます。そして、その日の生産実績と標準時間をかけたものも、1日の仕事量(出来高工数)といいます。 これを1日の就業工数(実績工数)で割ったものが、仕事の効率ということになります。これを「総合能率」と呼びます。また、就業工数と出来高工数の差が、仕事の効率のロスというわけです。したがって、総合能率は、図7のように測定されます。
そして、仕事の効率のロスには、管理者の責任によるものと作業者の責任によるものの2つがあります。これらを抽出し、排除していくことによって、生産性が、飛躍的に改善できるのです。 仕事の効率のロスといえば、作業者が作業をしていない時のロス、つまり、管理者責任のロスが多いように考えがちです。なぜなら、作業をしていない状態は、目につきやすいからです。 しかし、それは、せいぜい総就業時間の10%〜20%程度にすぎません。残りの80%〜90%は、作業者が作業をしている時間です。この80%〜90%の作業時間の中に、多くのロスが隠されているのです。そして、それは努力次第で大幅に削減できるロスなのです。
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